• カトリックの教え

令和6年度11月モットー『秩序』

ある機会にとても優秀な1人の高校生と話をする機会に恵まれました。

その生徒は学校での成績も良く、部活動でも一所懸命に活動し、将来の進路についても真剣に考えていました。とても澄んだまっすぐな眼差しをもった若者です。

でも一つの悩みを持っていました。

「時間が足りない」という悩みです。高校生になると多くの人が経験することではないでしょうか?学校ではどんどん授業が進んでいきますし、週末になると模擬試験も行われたりします。予習もしたいし復習もしたい、それに試験が終わったらきちんとその見直しもしたい。

そこに部活動が入ってきます。週末には大会や試合が入ってくるものです。

そして重大な決断もしなければいけない。進路の決定です。理系に行くのか文系に行くのか、どの学部に行くのか、どの大学で学ぶのか、将来の職業は?真面目であればあるほど、悩みは深まります。

これは高校生に限らず、人生を真剣に考えれば直面する問題とも言えるでしょう。「時間が足りない」。1日は24時間、泣いても笑ってもこの事実は変わりません。そこにクヨクヨしても前に進んでいかないことは明らかです。

では何ができるのでしょうか?そこが人間としての力を発揮するところです。

目的と手段を明確にしていくこと。「何のために?」「どうやって?」これを自らに問いかけてみると、混乱して絡み合っていた様々なすべきことや行いたいことが並列関係にあるのではなく序列をもって目の前に見えてくるものです。

そして「何のために?」を何度か繰り返し問いかけていくと、それ以上遡ることができないような目的に達するでしょう。それが自分にとっての「最終目的」であると気づけば、あとは手段を並べていくこと、そしてそれを実行していくことです。

こうやって秩序を取り戻してみるとあの悩みもきっと解消していくことでしょう。