• カトリックの教え

令和5年度12月モットー『寛大』

クリスマスが近づいています。

街のあちこちに飾り付けが目につくようになりました。

ところでクリスマスは救い主イエス・キリストの誕生を祝う日なわけですが聖書にはどのように記されているのでしょうか?

実は非常に単純素朴にあっさりと僅か10行にも満たない記述があるのみです。

後半部分を見て見ましょう。

「ところが、彼らがベツレヘムにいるうちに、マリアは月が満ちて、初めての子を産み、布にくるんで飼い葉桶に寝かせた。宿屋には彼らの泊まる場所がなかったからである。」(ルカによる福音書2章8節)

全世界の創り主である神様が、無防備な赤ちゃんとしてお生まれになりました。しかも村の人々は赤ちゃんのために場所を提供することなく、神の御子は粗末な馬小屋に生まれ布にくるまれてベッドではなく飼い葉桶に寝かされています。

イエスはその生涯を通して私たちに語りかけているわけですが、誕生の出来事は私たちへの最初の身を張ったメッセージと言えるでしょう。

「私はここまでしました。あなたはどうしますか?」

人々の救いのために人生のあらゆることを捧げているイエスの姿は、自らの快適さや心地よさや便利さを(ほんの少し)投げ打って、周りの人のために自分にできる小さなことを大きな心で果たす意味を私たちに発見するよう促しているのではないでしょうか。

「お手伝いしようか?」「何かすることある?」そんな優しい小さな言葉の中に心の大きさ、寛大さが見て取れるでしょう。クリスマスを寛大な奉仕の心で迎えるほど素晴らしい準備はないと言えます。