- カトリックの教え
令和5年度10月モットー『誠実』
「今日も一日平和でありますように」
これは、私が朝によく聞く言葉です。聞くたびいいなぁと思います。
「お気をつけて」や製造・建設業で働く方の「ご安全に」と同じように祈りの要素が含まれているように思うからです。
さて、最近みなさんは平和でしょうか。
ニュースに思いを巡らせるまでもなくその実現は難しいようです。
ただ小さな規模であれば平和を実現することはできると思います。
そう、誠実であれば。
「できることをできる」「知っていることを知っている」と言うなど、自分について正しく伝え、他の人との関係を良好に築く、これは誠実という徳によるものです。
しかし、いつも誠実であるには大変な戦いを要します。なぜなら本能的に省エネルギーを好む私たちは、誠実に振る舞うこと=損することと感じてしまうからです。ケースバイケースですが、自分しか知らないことや取るに足らないことといった場合はなおさらでしょう。
ここで、不誠実なことをしてしまったときのことを考えてみましょう。
「できていないのにできている」「(少し頑張れば)できるのにできない」「知っていることを知らない」と言ってしまったとき。考えてみただけでも不安な気持ちになり緊張してきますね。
本当のことが知られないように振る舞わなければならないでしょうし、誰が何をするのか気を張っていなければならないでしょう。いずれにしても、「隠れているもので、あらわにならないものはなく、秘められたもので、人に知られず、公にならないものはない。(ルカ8章17-18)」なのですが。
そんな不安や緊張の状態と反対にあるのが平和です。
できることをしっかり果たし、何かあっても本当のことを言えばいい。心は晴れやかな(平和な)状態だと思います。きっとその人には多くの人が親しみを持ち、良好な関係が築け、平和が実現するでしょう。私とみなさんの心。そして、それぞれのコミュニティが平和でありますように。