- カトリックの教え
令和4年度1月モットー『清貧』
「日本人への感謝の気持ちを書き尽くすことはできません。」
聖フランシスコ・ザビエルは日本を離れた後、こう書き記しました。
ザビエルは、最初、薩摩の島津氏から布教の許可を得て宣教していましたが、後に禁じられ、では都へ行って天皇の許可をもらおうと旅に出ます。
途中、様々な苦難に遭いながらも、助けてくれた日本人もいました。
多くの地で布教したザビエルは次のように言います。
「この国民は、私が出逢った民族の中で、最もすぐれている。
日本人は一般的に善良で悪意がなく、非常に感じが良い。(中略)
ほとんどの日本人は貧しいが、武士も町人も貧しいことを恥と考えている者はいない。」
当時と現代の日本人の価値観の相違に驚かされます。
没落貴族出身のザビエルは、貧しいことを恥としないことが簡単ではないことを、きっと知っていたでしょう。
もし、ザビエルが現代の日本にやってきたら、私たちはご先祖様たちと同じように評されるでしょうか?
今月のモットーは清貧です。
もし、足ることを知らなければ、貧しさを恥と考えるならば、それは清貧ではなく、単なる「貧」です。
他人と比べて一喜一憂するのではなく、他人に思いやる心を祈る年にしたいと思います。