• カトリックの教え

令和4年度3月モットー『感謝』

「感謝」の反対の言葉を「当たり前」だと言う人がいます。確かに、今あるものを「当たり前」だと思っていれば、感謝できないでしょう。ただ、この「当たり前」だと思っていたことが、突然失われることがあります。

1995年1月17日、震度7の激しい揺れに襲われ九死に一生を得た経験を通して痛感しました。毎日使っている電気、ガス、水道、それに車が走れる道、電車など、全てが使えなくなりました。寝泊まりできる家があることなど。これらは「当たり前」でしょうか?

家族がいる、学校や職場がある、仲間がいる、これらは失ってみて痛いほどその有り難みがわかるものです。できれば、失う前に、当たり前の有り難さに気づきたいものです。

何気ない毎日の小さなことが、実は感謝するに値する神様からのプレゼントだったことに気づくかもしれません。今日朝起きてから今までのことを振り返り、夜寝床に入り目を閉じて、それを一つひとつ数え上げ、感謝しながら眠ってみませんか。

そうすると、本当の幸せが何なのかが見えてきて、嬉しくなり、それを周りの人達に伝えたくなるような生き方ができるような気がします。

毎日、小さないろいろなことに感謝しながら、長崎の名誉市民だった永井隆博士が説く「如己愛人」(己の如く他人を愛する)の道を歩んで行きたいものです。