• カトリックの教え

令和4年9月『責任感』

昔フランスのある貧しい村で起こった不思議な出来事です。

≪村の教会に長く務めた神父さんが、遠くの村の教会に転勤することになりました。
村人たちは神父さんへの御礼として、貴重なワインをそれぞれの家庭がコップ一杯ずつ持ち寄り、樽に詰めてプレゼントすることに決めました。
出発の日、集会所には村人が次々とやってきて、置いてある樽にコップ一杯のワインを注いで帰っていきました。
そして、満杯になった樽を村長が神父さんに贈呈しました。
赴任先の村に到着した神父が、その樽を開けてワインを飲もうとしたところ、不思議なことが起こっていました。
なんと樽の中身のワインが水になっていたのです。

なぜ、このような不思議なことが起こったのでしょうか。
皆さんはもうお分かりですよね。
実は、貧しい村人の全員が、貴重な一杯のワインの代わりに、そっと一杯の水を樽に注いでいたのです。
つまり、自分一人ぐらい正直にワインを注がなくとも大丈夫だろうと全員が思ったという訳です。≫

この話はフランスの小さな村での出来事ですが、私たちの間でも起きそうな事です。
「一人ひとりが責任をもって事にあたる」
を目指しながら、なぜか「集団的無責任」が生まれてしまう事があります。

9月のモットーは責任感。
行事の準備、毎日の掃除、係や日直の仕事、課外クラブでの役割、家の手伝いなど、
「自分一人ぐらいしなくてもいいだろう」
という気持ちはありませんか。

振り返ってみましょう。

本校では、毎日の生活の中で、特に注意して果たしていく徳目を月ごとに決めています。
児童生徒のみならず、教職員も意識し、それぞれの年齢にあった目標を掲げています。
また毎月、学校新聞「たけうま」に教員が交代で、その月のモットーについて書いています。
各月のモットーは、以下の通りです。


4月 礼儀
5月 敬愛
6月 勤勉
7月 友情
8月 英雄的瞬間
9月 責任感
10月 誠実
11月 秩序
12月 寛大
1月 清貧
2月 剛毅
3月 感謝