- カトリックの教え
高校卒業式説教:「二人前」になれ!
卒業生のみなさん、保護者のみなさま。本日は、おめでとうございます。無事に卒業の日を迎えられることを、みなさまと共に神に感謝したいと思います。さて、精道学園を巣立って行く君たちにどんな言葉を贈ろうか、さまざまな思いが浮かびますが、一つを選ぶとなれば、やはり本校の建学の精神の礎である聖ホセマリアの言葉です。『道』という著作の一番の言葉を贈ります。
「あなたの一生が無益であってはならない。役に立つ人になりなさい。後に何かを残しなさい。あなたの生き様で、すべての人を照らしなさい」。
これです。生まれてから今日まで、親や先生たち、先輩や後輩から、守られ、支えられ、導かれ、励まされ、ようやく一人前になりました。新しい法律では、もう成人です。しかし、真の大人になるためには、一人前では不十分です。自立するだけでは足りません。「二人前」にならなければなりません。自分だけを考えて生きるのではなく、もう一人、誰かを自分のことのように大切に思い、共に生きることです。つまり、他者を支え、守り、励まし、導ける人です。
本校で学んで身に付けたことを、これから生きる新しい場所で大いに発揮してください。活躍を期待しています。「喜びと真心を込めて人に仕える」、この精神こそ、神がお望みです。神がみなさんの歩む道を照らし、一人一人の心を強めてくださいますように。祈りながら卒業するみなさんを見送りたいと思います。アーメン!■(文責:小寺神父)
*精道三川台高校卒業記念祭、説教より2022/03/01