• カトリックの教え

令和5年度1月モットー『清貧』

 ある日一人の国王が狩りに出ると、野原で一人の羊飼いに会ったので「お前はこの羊を飼ってどれだけ儲けるのか?」と聞くと、羊飼いは「陛下、私はあなたと同じように儲けます」と言いました。

国王は変に思い「私と同じように儲ける? どうして?」とさらに聞くと、羊飼いは「陛下、私は羊を飼って天国か地獄を儲けます。あなたが国を治めてもこれより他に儲けることは出来ません」と答えたそうです。


 これは、与えられた能力や環境、ものを使って現世で善いことをなし天国を目指す、職業には貴賤なしという、カトリック的な考えを示す一つのエピソードです。

「儲ける」こと自体は善いことでも悪いこともありません。問題は何のために儲けたかです。また、たとえ善いことのためであっても他人に損害を与えていたら、正しく儲けているとは言えません。


今月のモットーは清貧です。年もあらたまり、子どもたちのお財布は温かいかも知れません。そんなとき、善いことのためにお金を使うにはどうしたらよいかを家族で話し合ってみるのによい機会かも知れません。同時に、私たち大人も、囲まれたものを見回し、インターネットでますます便利になった買い物の仕方を見直すのもいいでしょう。