- カトリックの教え
令和3年度『感謝』
自然の恵みに感謝
6年前の熊本大地震で、ある温泉宿が大きな被害を受けました。主人は再開の目処が立たず、途方に暮れていました。それから二か月後、集中豪雨で山が崩れ、温泉と宿が泥に埋もれてしまいました。もう何もかも失い、借金だけが残りました。放心状態で、死を考える日々が続きました。そんなある日、敷地の隅に忘れ去られたように残った一坪ほどの源泉に浸かりながら、大切なことに気付かされました。
「すべてを失ったと思っていたが、足元に自然の恵みが残っているじゃないか!」足元から、昔と変わらず温泉が湧いていました。自然の恵みです。「なんと、有難いことだ」恵みを勝手に利用して、儲けさせてもらっていたのです。儲けたお金で造った宿や食事処は失しないました。それを「すべて」を失ったと勘違いしていました。温泉宿を始めた頃は、源泉以外何も無かったのです。一番大切なものは残っていました。先祖が原野に温泉を見つけ、その恵みを人々に役立ててもらおうと小屋を建てたのが始まりです。初心に帰りました。いつの間にか、お金儲けのために温泉を利用することだけを考えていたのです。
早速、掘っ立て小屋を造り、地震と豪雨で疲れ果てた地元の人々を招いて、無料で提供しました。みんな元気が出ました。再建への力が湧いて来ました。温泉とは本来そういう恵みだったのです。失ったものばかりを考え、それを取り戻すことができないので、絶望するのです。失ってないものに気付いていなのです。それこそが一番大切です。そこから出発すればいいのです。
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本校では、毎日の生活の中で、特に注意して果たしていく徳目を月ごとに決めています。児童生徒のみならず、教職員も意識し、それぞれの年齢にあった目標を掲げています。また毎月、学校新聞「たけうま」に教員が交代で、その月のモットーについて書いています。各月のモットーは、以下の通りです。
4月 礼儀
5月 敬愛
6月 勤勉
7月 友情
8月 英雄的瞬間
9月 責任感
10月 誠実
11月 秩序
12月 寛大
1月 清貧
2月 剛毅
3月 感謝