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進路指導部より
ホコリが積って汚れがこびりついた教室、散乱するプリント、名前が書かれず誰のか分からない教材…。こんな環境じゃろくな児童・生徒諸君の大事な仕事=勉強はできませんよね。進路指導は社会人からの逆算で考えています。「今の社会が何を求めているか」を皆さんに伝えなくてはなりません。「ただ大学に入ればいい、入れればいい」だと学校ではありません。
そこで社会がどのような人材がほしいかという情報は皆さんに提示し、伝え、身につけてもらうように考えています。そこで今回は「5S運動」の紹介を。
5Sとは、製造業やサービス業で提唱されている5つのSからはじまるスローガンです。既にご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。働く職場を安全・快適にし、生産やサービスの質の向上を高めるものとして、全国的に展開されているもので、その内訳は、
①整理…いらない物を捨てる
②整頓…必要な物をいつでも取り出せるようにしておく、定められ場所に置く
③清掃…常に掃除を行う
④清潔…清掃を継続し衛生を保つ
⑤躾(しつけ)…決められたルールや手順を正しく守る習慣をつける
だそうです。この5Sは日本の企業が集団や組織として業績や結果を出すために磨き上げ、生み出したものの一つです。トヨタや東芝で取り入れられたそうです。
ではこの日本企業の優れた習慣を自分達に取り入れたらどうでしょう?
不要なものがなく、いつでもすぐに学びに必要な教材をスムーズ取り出すことができて時間のロスがなくなり、余裕ができて成果が上がる、きれいで衛生的なので病気のリスクも下がる。
大学受験のための勉強など、人生の大きな仕事をなす集団として適切な姿ではないでしょうか。さらにこの感覚をもっておけば、将来どの職場に行っても同様の効果を得られるわけです。こんな遺産、もらわない手はないですよね?
「秩序はあなたの生活に調和をもたらし、堅忍する力を与える。秩序はあなたの心を平和にし、行いを沈着にする。」 (『鍛』806)